匂いと湿度
こんにちは。セラピストの村田です。
今日は、私が嗅覚に開眼(?)したフランスでの思い出をいくつか書こうと思います。
フランスは日本より大幅に湿度が低いです。そのせいか、暮らし始めた時、匂いの感じ方が日本とあまりにも違うので驚きました。
いろんな匂いがするのだけれども、そのひとつひとつが独立して(境目がハッキリして)いて、嗅ぎ分けられます。その辺に漂っているものを吸い込んで「ああ、何かこんな匂いがする」というのではなくて、ストレートに感覚に入ってきて、「オレはココにいるぞ」とその存在を主張される感じ。強弱、濃淡はあれど、どんなものにもそれ自身の匂いがあるということを、ハッキリと感じました。いろんな絵の具が混ざってひとつの色になるというよりは、いろんな色の色鉛筆が場所によっていろんな束ねられ方をしているという感じです。フランス人の匂いに対するこだわりとかものの考え方には、こういう気候風土も関係あるんだろうなと思います。
ハーブやアロマテラピーに興味を持ったのも、フランスにいた頃です。
外国に住んでいて病院に行くととてもお金がかかると聞いていたので、「絶対に病気にならないために!」と市場であれこれいろんな種類のハーブを買ってきて、煎じて飲んでいました。
その辺の野原に行くとハーブが自生していて、草の上を歩くと、踏み潰されたタイムやローズマリーのフレッシュな香りが立ち昇りました。
南仏・アルルの南には、カマルグという湿原が広がっていて、白い野生の馬が有名です。
カマルグの入り口付近の牧場で、柵のところに近寄ってきた馬の頭をなでようとした時、馬の息がハーブのいい匂いだったことにちょっと感動しました。
これからの季節、オート・プロバンスは風薫る時期です。ハーブの匂いの風が吹きます。
また、香りと言えば、コート・ダジュールの街、グラースにあるフラゴナールという老舗香水店の工場見学もおすすめです。香水がどのような過程を経てつくられるのかを間近で見られます。
グラースは海抜約500m、結構上ったところにあります。私が行った6月には、ジュネ(スパニッシュ・ブルーム:「エニシダ」の仲間)の黄色い花が道路のある山の斜面を染め、甘い香りに包まれている様は壮観でした。
日本でも、湿度が低くなる秋・冬はひとつひとつの匂いが独立して感じられる季節ですね(ただ、花などの華やかな香りは少なくなりますが)。春から初夏にかけては、いろんな花の香りが嗅ぎ分けられる楽しい季節。毎年5月の連休が終わる頃に咲き出す夏みかんの花の香りは、私にとって初夏の訪れを告げる大好きな香りです。この花の香りは、まさにネロリ
この花が咲き出すと、温度と湿度がだんだんと上がり出し、そして梅雨へ…全ての匂いが混ざり合う時期になってきます。
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コメント2件
chaiblog | 2007.05.18 16:56
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蜜花mika様、コメントありがとうございました♪
フラゴナール販売終了って?!
と、あせって早速調べたら、この3月で日本の代理店が契約終了になっちゃったんですね…
そのうち見に行こう♪と思っているうちに、ついに一度も行けませんでした(ρ_;)
匂い、香りは目を閉じてモ、何もしてなくても入ってくる感覚…これを楽しめれば生きてるだけで幸せ、もうけもんですよね(・∀・)
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私もネロリ大好きです。アロマもハーブも香辛料も…匂いフェチです。ε(∪∪;)
フラゴナールも好きなんですが、青山にあった代理店が終了しちゃったんですよね…(_ _。)