なんにもなくても夏は良い

 こんにちは、セラピストの土田です。すっかり涼しくなって、もはや残暑なんて言わせない感じですが、ちょっと夏を振り返ってみたいと思います。

  

 今年の夏は仕事と学校が忙しく、とくにどこか旅行するなどといったことはなかったのですが、ぼくは普通に生活していたほうが記憶に残ることが多かったりするので、今年もいろいろなことを思い出せました。今日はその中でも水についての思い出です。

 

 夏の夜、大雨がザアザアと降っている。ぼくはその時は居ても立ってもいられなくなり、家でじっとしていられず、そのまま傘も差さずに外に飛び出しました。

 

 大粒の雨が勢いよく身体にあたり、水の新鮮な香りが鼻から入ってくるととても良い気持ちです。下水に向かって流れていく水をサンダルで蹴り、しぶきを上げながら進んでいき、ずぶ濡れになっても気になんかしません。

 

 近くの昔ながらの平屋が建ち並ぶ区域、そこには20メートルくらいの大きな一本の木が生えていて、大雨の日でも風に揺れながら黙って立っています。100年か200年か分からないけれど、きっとこの木はその間のすべての雨に打たれてきて、またそれはいったいどんな気分なんだろうかと思いました。意外と気持ち良いのか、もお飽き飽きなのか、なにも感じないのか、そんな答えのでないことを考えているうちにぼくの身体は雨にあたり少しずつ冷えてきて、その日は風邪をひく前に家に帰りました。

 

 雨にあたりながらいろんなことを考えていると自分がずっと昔のとても自由だった頃を思い出します。その頃はやはり雨の時はじっとしている物ではなく、外ではしゃぎまわるものでした。雨にあたると心も洗い流ながしてくれるようですっきりとし、「また明日から頑張ってみるか」とか思ったりします。

 

 

 今年はわりと飲み水にも気を使ったりしました。基本的にただの浄水を飲んでいましたが,運動後の水分補給にはよくミネラルウォーターを飲みました。乾いた体にしみ込んでいく水、自分の体が水で満たされていく時の感覚は何にも変え難いものです。

 水には浄化作用がありますが、それは人の体や心にも当てはまるような気がします。今年は長い休みも取れず、どこにも出かけなかったぶんだけそのありがたみを強く感じました。

 贅沢を言えば今年も屋久島の川で泳ぎたかったです。本当に屋久島は良い水しています。とくに少し山の方に入った川の水はそのまま飲み水としてもおいしく、だから川で泳ぎながらそのまま水を飲んだりできます。まあ昔はそんなの当たり前だったんでしょうけどね。うらやましい限りです。


  

 最後に夏に見たお気に入りの映画を紹介します。『サイレンス』というイラン映画です。

 目の見えない少年が主人公で、その少年は目の見えないかわりにとても良い耳を持っていました。でもその耳が災いして良い音楽が聞こえてきたりすると、音に惹き付けられて音のする方向に行ってしまいます。だからなかなか目的地までたどりつけません。

 

 でも少年の感じる世界は瑞々しく描かれていて、その世界を映画を通して見ているだけでとても幸せな気分になります。落ち葉の中で眠ったり、サクランボの耳飾りをした少女の不思議な踊りがあったり、ラジオから流れる音楽に少年が惹き付けられるところなど印象的な場面は多いです。

 

 この映画でも雨や水が効果的に使われていて水の持つ新たな一面を感じさせてくれます。たしかDVDにはなっていないのでもし興味のある方は渋谷のツタヤでレンタルしてください。

 

 というわけでなんにもなかったような夏でしたけど思い出してみるとけっこういろいろです。来年も楽しい夏が来ることを祈って本日のブログを終わります

 

 

 

2007-09-16 | Posted in 未分類No Comments » 

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